2018/02/12(月祝)に、渋谷マークシティー17階にあるサイバーエージェントで、Tech Kids School主催の「プログラミングでドローンを飛ばそう」という世界初のドローンレースが開催されました。

一般社団法人日本ドローンレース協会(JDRA)による運営で、侍SAMURAI DRONEメンバーに協力いただきました。

Tech Kids Schoolとは

Tech Kids School(テックキッズスクール)は、小学生のためのプログラミングスクールです。

2013年に設立され、延べ3万人以上の小学生にプログラミング学習の機会を提供していらっしゃいます。

Tech Kids Schoolでは、プログラミングの知識や技術を身につけることはもちろんのこと、設計する力、表現する力、物事を前に進める力などの力を育み、「テクノロジーを武器として、自らのアイデアを実現し、社会の能動的に働きかけることのできる人材」の育成を目指していらっしゃるそうです。

イベントの概要

今回は、Tech Kids Schoolの生徒である小学生18名が、選手として参加しました。

プログラミング言語Scratchを使い、Parrot社のMamboというドローンをプログラミングしてレースをします。

みなさん、すでにScratchでのプログラミングはお手の物ですので、まずはドローンがどのようなものでどのような動きできるかを学んでいただきました。

そこからScratchを使ってMamboを制御する方法を学んだうえで、ドローンレース本番に臨んでいただきました。

オープニング

JDRA副理事であり、ドローンレーサーでもある横田淳さんが、生徒の見えないところから操縦する重さ30g未満のカメラを搭載した小さなマイクロドローンで登場。

会場の子供たちは、スクリーンに映されたマイクロドローンの映像にびっくりしながらも頭上に手で輪っかを作り、マイクロドローンがその中をくぐると大きな拍手が巻き起こりました。

これには、選手をはじめ保護者のみなさんも、これから何が起こるのかワクワク顔でした。

FPVに大興奮

ドローンについての解説

続く流れで横田さんがドローンの先生を担当されました。

ドローンはどうして飛ぶのか?どうやって飛ばすのか?という話から、すでに多くの子供たちがドローンレーサーとして世界で大活躍していること、数千万円の賞金を獲得している話などをされました。

賞金獲得のお話には、選手のみなさんよりも、むしろ保護者のみなさんの方が興味深々だったように思います。

横田先生

プログラミングについての解説

その後、筆者がScratchを使ったドローンプログラミングについての先生を担当しました。

ドローンの動きと、Scratchのブロックの対応、速度や飛行秒数についての話をしたうえで、あらかじめ用意しておいた課題を解いてもらいながら勉強してもらうというスタイルで進めました。

ナイスプログラミング

課題は、筆者が示した条件のもと、期待する軌跡どおりにドローンを飛ばせるようプログラミングするというものです。

いちばん難易度の高い課題は、プログラミング経験がないと大人でも難しく、「この課題までたどり着く人がいればいいかな」という気持ちで作りました。

ところが、これを時間内に難なく解いてしまった選手もおり、Tech Kids Schoolさんが日頃の行われている授業の良質さを垣間見ることができました。

課題を解く

Scratchと外部プログラムを組みわせればMamboを制御するプログラムを作ることはできますが、今回はあえてScratchと外部プログラムをカスタマイズしています。

Scratchと外部プログラムをカスタマイズした主な理由は、次のとおりです。

  1. カスタマイズしていないScratchでは、ひとつの動きをプログラミングするにしても複数のブロック(命令)を組み合わせなければならない。
  2. カスタマイズしていないScratchと外部プログラムの組み合わせでは、キーボードから入力しなければならない文字が多くなりがち。

選手のなかには、プログラミングをはじめたばかりで、キーボードの入力にあまり慣れていない方もいるということでした。

そこで今回は、ドローンのプログラミングに専念してもらえるよう、できるだけ少ないブロックで、できるだけ少ない文字入力によってプログラミンしてもらえるように、カスタマイズしたScratchを用意しました。

Scratchによるプログラミング環境とあわせて、シミュレータも用意しました。本当は、ひとり1台のMamboを飛ばしてもらいたいのですが、Mamboの台数やスペースなどの関係から難しかったためです。

このシミュレータのなかでプログラムを動かして、自分の思ったとおりに動くかどうかを確認してもらい、実機でのレースに臨んでもらいました。

シミュレータ

プログラミングドローンレース

プログラミングドローンレースは、設定コースを規定どおりに飛べたかと、どれくらいのタイムで飛行できたかという2つの観点からポイントを算出して、合計ポイントがもっとも高い人が優勝という形を採りました。

今回、同じコースを2つ用意して、同時に2人の選手に飛ばしてもらいました。

勝負は合計ポイントで決まるため、どちらが早くゴールできるかだけが勝敗を決めるわけではないのですが、盛り上げるための演出としてあえて2コースを並べてあります。

レースコース

シミュレータで問題なく動いたプログラムが、実機でちゃんと飛ぶとは限りません。

空調やドローンのバッテリーコンディションといったもので、飛び方に微妙な違いが出るからです。

結果、思い描いたとおりのコースに飛ばない選手が少なからずいた一方で、高ポイントの難関を通過してゴールする選手もおり、保護者、スタッフも選手といっしょにドキドキと感動の連続でした。

レース結果

レース結果は、次のとおりでした。
おめでとうございます。

  優勝 ウイ リンタロウ選手 354ポイント 小4
  第2位 モリノ ハルク選手 336ポイント 小3
  第3位 オオタケ ユウタ選手 331ポイント 小4

優勝おめでとうございます

おわりに

なんとしても勝ちたいとプログラムの調整に熱をあげる選手。

勝つための戦略を考えてプログラムに落とし込む選手。

コースのサイズを測ってギリギリまでマージンを削って最速を目指す思想でプログラミングする選手。

いろいろな選手がいましたが、いずれもそれぞれの性格や思想に基づいて全力でプログラミングしていました。うまく飛ばすことができた選手もそうでない選手も、そこからは必ず何かしら次につながるものが得られたと思います。

みんなで記念設営

自分で書いてないプログラムを見て、これほど楽しい気分になったのはひさびさです。

将来のスーパーエンジニアやドローン産業に貢献する素晴らしい人材の育成、eスポーツなど新しい競技として世界で活躍するプログラミングパイロットという存在が生まれるよう、この様なプログラミングドローンスクールやプログラミングドローンレースのシリーズ戦を全国はもちろん、海外でも開催して行きたいと考えています。

このようなスクールやレースの開催に興味のあるかたは、ぜひこちらからお問い合わせください。

ドローンイベント企画運営アイキャッチ

 

 

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ハードウェア・ソフトウェア開発集団、有限責任事業組合アプライトネスのメンバーです。「なにこれ、面白そう!」の実現をお仕事にしています。ドローンおよび周辺機器のハードウェア・ソフトウェアの開発もその一環です。